ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

ひとにこわされて(04)

……わたしはもう、だめかもしれない…と感じていた。

けれど、そんなわたしへ対し、旧友は手紙を持ってきた。

『夕霧』という名の太刀も運んできた。

太刀を見た時、わたしがしがみついていた小さな地盤はひび割れて、崩壊しはじめた。

…この太刀を先生以外の者が持っており、太刀だけが、ここに残されているということは…これまで旧友が話した言葉はウソではないし、先生本人も…すでにここにはいない……。

ローラ………。

なんて、愚かな女なのだろう…。

お前の代わりに、お前の代わりに…先生がここにいれば良かったのに!

先生がわたしを出迎えてくれれば良かったのに!!

……『鋼鉄鳥団』とかいう武装集団に城が襲われて、多数の団員が戦死した!?

そんなこと、どうでもいい。

かまうものか。

二期生や三期生のことは詳しく知らないが…一期生のやつらなど、お前を含めて、クズばかりだったのだ。

そうだ、死ね、死んでしまえ!

「内部の人間がほとんど死亡し、城だけではなく組織としても半壊してしまった騎士団を存続させるため…そして『王家を危機にさらした』との罪」を一身に負った……先生は……『国外追放刑』となった……だと。

『国外追放刑』………この刑罰は、国内で死刑に処されるのとは、比べものにならないほどの重刑ではないか。

この刑が確定した者は、簡単にいえば「イヴァリース国とあなたは無関係」となってしまう。

国とその人物は無関係になったのだから、一人の国民として刑罰は与えない。

刑に該当した人物の国内での生存保障の破棄…これが、この刑の特徴なのだ。

その人物の国内での権利という権利はまったく無くなるのである。

これを超える極刑は国内には制定されていない。

…その者の『個人名』は失われ、いかなる職にもつけない、どんな店も利用できない、町にも村にも住めない、教会の名簿からも抹消される、それまでの経歴も一切消去される、財産も持てず没収される、血族や友人とのつながりも絶たれる、この者と関わった者は密告されてすぐに死刑となる……この刑を受けた者はいつ、何者かにいきなり殺害されても文句は言えず、誰もこの者を守ってはくれない…つまりは…人間扱いされない、“生きた屍人(しにん)”と、国そのものが認定するのだから。