ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

水の色(02)

…………。

ドキドキしていたラムザへ大きな音が聞こえてきたのは、その時だった。

音は浴室内から響き、ラムザは全身を殴られたみたいになり、心臓が止まりそうになった。

ドン、ガン、ゴゴン、ダン……。

恐ろしい音がしてから、しばらくラムザは座ったままで凍りついていた。

…………。

耳を澄ましてみるが………もう、水の音はしない。

明かりはついている。

物音が消えた脱衣所の戸をラムザは黙って見つめていた。

ラムザはおびえきった声を出した。

「……ア、アリシ…ア…さん……。ど…どうしたんです…か……あ、あの……」

…………。

…………。

返事はない。

…………。

「ア、アリシアさん…今の…音は……」ラムザは再び、声をかけてみた。

…………。

…………。

ラムザは異様な感覚をおぼえてきた。

アリシアさん…どうしました…大丈夫…なんですか!?」ラムザは戸の前に立って、声を上げた。

…………。

…………。

音がしないどころか、なにかが動く気配すら感じられない。

「ア、アリシアさん…。あ、開けますよ…いいですか!?」恐怖心で全てが満たされてきたラムザは脱衣所に入り、浴室の戸をゆっくりと開けた。

ガララララ…と木と木がこすれる音がした。

そこで彼が目にしたものは、浴室の床に倒れているアリシアの姿であった。