ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

人生の目的(02)

冷えきった館へ明かりがついた。

外食から戻ってきた男女はすぐに口論を開始した。

「…あんな、まずいものは初めて口にしたわ」

「夕食を一緒にしてやったのに、なんだその言い方は!」

…などと、男女は向かいあって口ゲンカをしていた。

二人は立ったまま大声でわめきあっている。

その時、若い女の声が聞こえた。

『……やめなよ。つまらないことで…まだ、言いあっているだなんて…。変わってないね』揉めていた男女はぴたりと口を閉じて、目を大きくしたままだった。

誰もいないはずの二階へ続く階段がきしむ音をたて、足音は男女のいる台所に近付いてくる。

部屋の入り口へと振り向いた男女は若い女の白い顔を見た。

暗闇から美しい女が出てきたのだ。

若い女は黒いフード付きローブをはおっており、その下に鎧を着ていた。

腰に剣を下げている女は腕にも防具を装着していて、片手に木の棒を持っている。

男女は若い女を………知っていた。

……背は伸びたものの、可愛らしい瞳を残したままの若い女を見つめた男女は驚くことしかできず、言葉らしい言葉を口から出せなかった。

頭を覆っていた黒色のフードを取り去った若い女は凍り付いた男女へと言い放った。

「……何年たっているのかな?アラン、サラ。二人とも…まだ、ここで暮らしていたんだね。…捜す手間が省けて、よかったよ」若い女はにっこりしつつ、そう言ってから魔法詩を詠唱した。

「…命ささえる大地よ、我を庇護したまえ 止めおけ!ドンムブ!」

…アラン、サラ、と呼ばれた男女は床から足の裏が離れなくなってしまった。

自分の足の異常に感付いた男が言った。

「あ、あ…あ、どうして…どうして…お前…どうして…こ、ここへ……きた、んだ…」

若い女は冷たい声で返した。

「…どうやってこの建物に侵入したのか、聞いているの?…わたしの部屋として使われていたところの窓を開けて入った。……わたしの部屋も、お兄ちゃんの部屋も、完全にがらくた置き場となっていたね。…安心しなよ。『ここに住ませてほしい』とは、言わないから」

「…あ、あんた…い、いったい、何をしようって…いうの…」女は震えながら言った。

…足が動かない。

「…………。…分からないの?サラ。アランも」冷たすぎる目をした若い女は口元に笑みを浮かべている。

「「…………」」アランとサラは口ごもった。

相手が何をしたいのかを二人は理解したのだった。

「…ふふふふふ。利口だね…。なにかの本で読んだんだけれど…『クズは長生きする』らしいよ。…そんな不自然なことは終わらせなければ。なぜかといえば、自然の摂理に反しているもの。ふふふふふ。この時が来るのを…待っていたの。やるべきこともおおかた、終わったから…最後の攻略前に…あなたがたを…ふふふふ……」若い女はこれからすることを思い浮かべ、クスクスと笑った………。