ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

ひかる結晶(03)

半透明の器に入れられた抹茶色の飲みものをすするアリシアをこっそり見ながら、さらにラヴィアンは思った。

……あたしが渡した黒いドレス、アリシア…よく着こなしているよな。

…ドレスの中身も…とても、美しいんだけどね。

…そうだな、アグリアスが『生ける戦乙女』だとするなら、アリシアは…『美麗な女刺客』かなぁ…。

忍者…“くノ一”へジョブチェンジしたアリシアの…ハマりよう…尋常じゃないし。

もしくは…『体内のなにかが覚醒した美女』でも、いいんじゃないかなぁ。

アグリアスは武官の娘だけど……アリシアは……貴族なのかな……生まれが……。

あたしは…何なのだろうか?

小麦粉屋の娘の一人?

………やめ、やめ。

悲しくなってくる…。

二人と比べたら、あたし…む、むなしすぎる…。

…たしかに…たしかに…アリシアの寝顔はかわいいんだけれど…。

アグリアスも…それなりに…可愛いし…。

い…いや、いけないって…ば…。

かわいいのは今、関係ないじゃない。

あ、あたしは……こんなドレス着て…男の人が来るの待ってて…名前忘れた、あの香水もたっぷりつけて……。

なんて、い、いやらしいの、あたしってば…。

「…何、考えてるの?とろんとした目をしているよ」アリシアはラヴィアンに聞いてみた。