ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

秋風(02)

バルバネス・ベオルブと新しい妻との年齢は19歳も離れていて、ラムザが誕生したのはバルバネスが42歳、ダイスダーグが21歳、ザルバッグが12歳の時となる。

その翌年にはバルバネスにとっては初めての娘、アルマが生まれた。

イヴァリース国内においては『“天騎士”バルバネス・ベオルブの第二夫人』として、ラムザとアルマの母親は知られていた。

実際にはバルバネスは先妻が死去してから後妻を得ており、決してラムザとアルマは『愛人の子』というわけではない。

ラムザとアルマの母親がすさまじい苦しみの中、死亡したのはバルバネスが54歳、ダイスダーグが33歳、ザルバッグが24歳の時だった。

ラムザとアルマはそれぞれ、12歳と11歳で実の母親を失ったこととなる。

この年の三年後には四人の子供たちの前で、バルバネスも死去する。

“天騎士”バルバネス・ベオルブは、57歳で永眠したのである。

バルバネスの後妻であり、ラムザとアルマの母親にあたる女性の名は、ロゼといった。

ロゼ・ベオルブ、これが今は亡き館の主人の名前なのだ。

彼女は35歳で死亡するまでの間、この屋敷に住んでいた。

大きなベッドが置かれている部屋でラムザは懐かしい本を開いていた。

8歳から10歳の頃にかけて、夢中になった本だ。

母親がこの本を読み聞かせてくれた。

……母さんはいつも…はきはきしてて、活発な人だったな…。

ラムザが母親のことを思い返しているとドアが開いて、アグリアスが部屋へ入ってきた。

「さっきは、すみません…。気付かなくて…」ラムザは謝った。

「ううん、謝らないで…。私も…先に言うとよかった…。ごめんね。ラムじゃ…」アグリアスは立ったままで応じた。

「…そろそろ、寝ましょう」ラムザは読んでいた本を机に置いた。

「そのことなのじゃけれど……。私…今夜は…別に、寝る…」アグリアスは伏せ目で続けた。

「私…今日…汚れておる…し…」と。