ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

みつけた幸せ(02)

「が…外見はッ…取りつくろっては、いるがッ…中身ぃは…私の心もッ…屈折、しておるのだぁッ……。私は…私はッ…剣しか…ッ…ッ…頼れるものが、無いッ。誇れるものがッ…他に何も…無いッ…。ほ、ほんとうは…ほんとうは…鎧など、着たくはなかったぁ!!か、かぶともッ、盾も…いらない!!…女のようにッ…周囲にいる…女たちと同じようにッ…生きたかったのッ!!けど…けどぉ……」

「………」

黙るラムザアグリアスは続けた。

「…母上みたいな美しいドレスを、着てみたかったぁッ…『うりぼう』のぬいぐるみも…父上から、贈ってほしかったぁッ…。それなのに……。父上と母上は…武具ばかり…私にッ与えて……。…私は…こんな己を、愛せなかったのじゃぁッ……。両親からの愛情をを、純粋にぃ…喜べない、己が…憎くて、憎くてぇ…だからぁッ…『剣の稽古(つるぎのけいこ)』に、打ち込んできたのぉ……。そ、それだけで…わ、私は…『自分は、強くなった』と、思い込んで、いたの…」

「………」

何も言えないラムザアグリアスはさらに続けた。

「だが……騎士団に、入ってぇ…。師…『聖剣技』を、授けていただいたぁ…恩師さまにッ出会って…。私は…悟ったッ。『私の剣術など…どれほどのことも、なかったのだ』…とッ。そこで…私の唯一の自信は、打ち砕かれてしまったぁ。そして…王女様の護衛任務も、中途で頓挫(とんざ)して、しまったぁッ…。……そんな、そんな挫折してばかりの私を…ラムじゃは、好いてくれた…」

「……」

黙っていたラムザは、彼女へ言うべき言葉が定まった。

アグリアスは涙を飛び散らせ、彼へ告白した。

「ラムじゃ…好きじゃ!!私をお主の人生の伴侶(はんりょ)としてくれぇッ!!今すぐに、とは言わぬ。わ、私と…一緒になってくれぇ!!さ…先程のことは……。主殿(あるじどの)の言う通りにして、よいから…。私はそれに…従う…。大切なお主へ…い、淫猥(いんわい)な行為を強いてしまった…。……ごめん、ごめんね…ラムじゃ…嫌いにならんで……」

ラムザアグリアスを抱きしめた。

「…愛しています、アグリアスさん。どうしようもないほど、好きです」

「あっ…ラムじゃ…あ、あ…ぁぁ、ラムじゃ……。ラムじゃ〜〜〜」

アグリアスの涙は止まらなかった。

ラムザも彼女につられて涙が出てきた。

…………。

朝日を見た後、ラムザは眠っているアグリアスの頭をそっとなでた。

なんて…愛しいひと、なんだろう……。

自らの幸福をラムザは実感していた。