ふるいものがたり

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愛し愛されて(03)

「…………。どちら、であろうか……。……。オルランドゥ様…。師…。……。五分五分…互角…いや…どうだろう……。オルランドゥ様の放つ強力な剣技にかかれば…しかし、師にはそもそも、攻撃が当たらぬし………」

「……会ってみたいです。あなたの…剣技の先生に。でも…僕は、王都にはもう行かない方がいいですよね。教会から、“異端者”とされてしまっているので…。……。僕から離れたら…アグリアスさんも、ラヴィアンさんも、アリシアさんも……所属していた騎士団へ戻れるし、いま話していた先生にも会えるのに……。本当に、本当に…これは申しわけないです。……僕が…僕のせいで…こんなことに……」

話しながら、ラムザはどんどん暗い顔になっていった。

「な、何を謝るの?ラムじゃんよ……。私は…す、好きで、己の意志で…ラムじゃと行動を共にしておるのだぞよ。そなたは何も悪くなどないのじゃ。わ、私は…あ、主殿(あるじどの)とい、い…生き…ようと…そ、その…決めたのであるから、して…えーと…き、騎士団そのものについて…未練は、何もない…。じゃから……そんな…顔、しないで…ラムじゃ……な……」

アグリアスは話しつつ、ラムザをきゅっと抱きしめた。

「………ありがとう、ございます」

ラムザは伏せ目で返した。

「……私が…お主を、孤独にしたりなど…しないぞよ。フーフ、なんじゃよ、私たち。私は……いつまでも…ラムじゃの味方だ。……!ぁ…主殿よ、右を向くがよい」

アグリアスは何かに気付いたらしい。

「…へ?……こう、ですか…??」

目に涙を浮かべたラムザが首を動かした。

「……。菓子のかけらが口の横に付いていた。…うん、この味……。師からいただいたものと同じ、だ…」

優しい目のアグリアスラムザは小さな声で言った。

「……食べたんですか?…僕の食べかすを?」

「…お主の残したものは、私のもの。私は…主殿の…なんだ……そ、その…ラムじゃ…の…」

アグリアスはだんだんと顔を赤くしていった。

「………いいですよ。無理しなくっても。どんなときも…愛してくれているのは、知っていますから…」

ラムザアグリアスの頬に口付けした。

「ぁっ……。……ラムじゃ…私にも…『ボムクッキー』を与えてはくれぬか?…お主から…食べさせて、もらいたいのじゃ……」

もじもじしているアグリアスが言ったので、ラムザは彼女の口へ『ボムクッキー』を入れてあげた。

「…はい。では…どうぞ……」

「…ぁりがとぅ」

顔だけではなく、耳まで赤く染めたアグリアスは口を動かし始めた。

がりがりがりがり…という音がした。