ふるいものがたり

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香る心(05)

「……び、びっくり……した……。なに!?どしたの?ちょっと…。??…ア、アグリアス…泣いてるの??」ラヴィアンは隣で立っている女の目から流れているものに気付いた。

「……な、泣かずにいられようかッ。お前の…所業を知って……。お前…どうして…どうして…。そんなに…愚か…なの、じゃあ…ッ…ばか…ッ、んん……」

大声を出しながらもアグリアスは泣き始めた。

「???『愚か』ぁ??…あたしが?」ラヴィアンはぽかんとしている。

「あなたの、他に…ッ…誰が、おるのかッ……ん…ッ……どう、してッ…なの…ッ…ッ…ラヴィアン…そ、んなッ…い、生き、かた…しか…ッ…できな、いのよッ…ッ…ッ……」

両腕を交差させて顔面を覆ったアグリアスを誰もが見ている。

そこに一人の男が急いでやってきた。

「あの…お客様…。何か…不都合がおありでしょうか…?」

濃いヒゲを生やした男は、恐る恐る声をかけてきた。

どうやら、この店の長(おさ)らしい。

「…問題がおありでしたら…お料理を別の品と、お取り替えいたしますが……」

男はハンカチで汗をふいている。

アリシアが返した。

「…驚かせてしまって、すみません。ちょっとした口論です。料理はおいしいです。わざわざ、ありがとうございます」

「あ…そう、です…か…では……」男は一礼して、立ち去っていった。

「……次は、なんなのかしらね。…ひとまず、座りなさい」アリシアは立ち、アグリアスが座っていたイスを元に戻してから泣いている彼女を座らせた。

しゃくりあげるアグリアスにラヴィアンが聞いた。

「ねえ…ねえ…なんで、泣いてんの…。別にいいじゃないのさ。あたしがアリシアにギルを借りていたって…。アグリアスに…『あたしが借りた分を支払ってほしい』なんて…頼んでるわけじゃないんだし……」