ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

本音でアグリアス(13)

「……二人とも、無いのか。まぁ、素手で『聖剣技』を使うって、実のところできない仕様だからね。…そういう意味でも、あの表紙が黒い本は罪深い」白いローブをごそごそしたアリシアは魔法銃を取り出した。

「!!…銃!?」ゴトッと置かれた品を見たアグリアスが声を上げた。

アリシア「…『ブレイズガン』がもう一丁入手できたから、『銃装備可能』を取得した後に白魔道士へ戻ったの。わたし、白魔法はあまり覚えていないから…算術可能なものを優先的に取得しようと考えて…」

「し、しかし…銃のみでは…」涙声のアグリアスが言うや、アリシアが答えた。

「もう一つのアビリティとして、時魔法をセットしているよ。わたし…『ヘイスジャ』と『スロウジャ』と『メテオ』以外の時魔法は全て取得してあるの。…もしも、賊がここへ現れたとしたら、『ストップ』か『ドンムブ』を相手にかけつつ、一時的にこの部屋からは退避するとよろしいかと、隊長」

アグリアス「あ…あ…か、完璧だ…か完璧な、“タクティクス”といえるッ…」

ラヴィアン「……すごいよぉ…ッ…アリシアは…ッ…」

アリシア「…そうかな?わたしは二人の方が、わたしには欠けている部分がたくさんあるから……そこが魅力なのだと思う。……いろんな人間がいるからこそ、人間ってそれぞれに価値があるのだと、わたしには感じる」

「…どうして、何故、アリシアのような才女が剣を手に取り、戦場へ立たなければならないのか……」独り言にも聞こえるアグリアスの発言にアリシアは冷徹な目で返した。

「……。わたしにも、分からないよ。…生まれた時代のせい、かな?……もしくは、付加設定のためでしょうね」

「あッ…アリシアッ!!」ラヴィアンは突然立ち上がり、アリシアを抱きしめた。

「?…どうしたの?」きょとんとするアリシアへ感情的になっているラヴィアンが言った。

「あたしッ…アリシアのこと…だいすきだからねッ……アリシアと…で、出会えて…よかったあッ…もしも…アグリアスと、あたしのッ…ふたりきりだったら、ことあるごとにあたしら、ケンカしてさ…ッ…いつか…あたしッ…アグリアスに…斬り捨てられてたよッ…ッ…あんがとッ…アリシア、そばにいてくれて…ッ……」

「な、何をいうの!愛する仲間を斬り捨てたりなど、しないわ!」アグリアスも同じく感情的になっている。

「…“自分だけが正しい”と、意固地になるところがアグリアスにはあるからね。『ない』とは言い切れないのではなくて?」二人とは異なり冷静なアリシアが述べた。