ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

本音でアグリアス(01)

「あ〜あ、隊長はいいよね〜。ラム…ザ、さんを『ラムじゃ』って呼べるんだも〜ん」ふくれっ面のラヴィアンが口火を切った。

「(隊長…??)……な、何を言い出すの、あなた!?わ…私は『ラムじゃ』などと…主殿(あるじどの)を呼んだことはないわよ。私は…ラムじゃを『ラムザ殿』とお呼びいたしておるッ」すました顔でアグリアスは返した。

ラヴィアン「今…『ラムじゃ』って、言いましたよ…」

「!!…い、言ってない…。…聞き間違いよ。…ラ…ラヴィアン、あなただって、主殿を『ラムジャ』と呼称しているではないか…」ラヴィアンに指さされたアグリアスは、慌てて言い返した。

「…あ、あたしは別にいいんです。隊長のマネしてるだけだし…。隊長は、ダメですけど…あたしは…いーんです…」ラヴィアンはぼそぼそと言った。

「……得心(とくしん)がいかないわね。何故に私が允可(いんか)されてはおらず、そなたのみが許諾(きょだく)されておるのかしら?あなた……今日はやたらと反抗的ではなくて」アグリアスは器を口へ運んだ。

ラヴィアン「だって…それは、それは…。…そ、そもそも……隊長は…隊長は……」

「何だ、“部下”よ?はっきり、申せッ!!」言葉を濁すラヴィアンへアグリアスは、コンッと器を置いた。

「…………」アリシアは黙って両者の声を聞いている。

ラヴィアン「……た、隊長はッ、ずるいですよォォッ!!」

アグリアス「何!?ずるい、だと!?…聞き捨てならんな。騎士道精神と共に生きておる私のどこが悪賢いと言うのか!」

ラヴィアン「全部ですよォッ!!」

アグリアス「何ぃッ!?嘲弄(ちょうろう)しおって、貴様…」

ラヴィアン「せ、『聖剣技』が、ずるいですッ!“隊長”なのも、ずるいですッ!…ラムジャさんに愛されてるのも、胸が大きいのも、みんな、ずるいですよォォッ!」

アグリアス「…なッ……ラ、ラムじゃのことは…言うなッ!そ、それよりも、ラヴィアン、お前、上官である私に楯突くとは…いったいどういうつもりだ!?」

ラヴィアン「そこが、一番の問題ですよッ!だいたい、どうして隊長が、“隊長”なんですか?あたしたち、元々、同期じゃないですか!?」

アグリアス「!!!う……。た、たしかに私とお前たちは…同期生だ。しかし、私は『ホーリーナイト』となった身である。つまり、真の『騎士』だ。それに引き換え、お前たち二人は“準騎士”ではないか。教会が『騎士』と認めたわけではないのだ。私とお前たちとでは、立場と位(くらい)が異なる!…主従関係をわきまえておかんと、戦場では混乱が生じるであろう。そのような分別すらつけられぬのか、お前はッ!」

これまで黙っていたアリシアはここで口を開いた。