ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

深意(02)

ローラ「…昨日、いや、その前日か。…少し間違うと、アリシアを除く誰か…死んじゃってたかも…しれないんだよね。…みんな、ごめんね。本当に、どうかしてたよ…」

頭を下げるローラにアグリアスは、ぼそぼそと言葉を続けた。

「それは…私も悪かったわ…。初めての…任務だし…長(おさ)と任命されたのも…初めてのことで……」

「緊張して、気が立っていた?」アリシアが聞いた。

「うん、うん。そう、なの…。ほんにごめんなさい……」うなずいた後にアグリアスは深く頭を下げた。

アリシアがいてくれて、助かったよね。…ねえ、アリシアの方が隊長にはふさわしいと感じるのは…あたしだけ?」

本音を言うラヴィアンにアグリアスは困った。

「それは……」

ローラもボソリと言った。

「…アタシも同感。真面目なアグちゃん、怒らないでね」

「怒らないわよ。私自身も……そう思うし…」アグリアスは答えた。

「……わたしは隊の長には向いていないよ。どちらかといえば、わたしは長の隣にいて…ひそひそ、指示を出す方が得意だから。あと…他人に命令したり、たくさんの人の前で話すのも好きではないしね」

冷たい目のアリシアが言い終えるや、三人はなんともいえない顔をつくった。

「「「…………」」」

「……どうかしたの?」

黙る三人へアリシアが不思議そうに問うた。

ラヴィアン「そ、そうだなぁ〜…って、思っちゃって……」

ローラ「……アリシア、自分のことよく、分かってるんだね……」

アグリアス「……ア、アリシア。あの…もしかして…団長様か教官の誰かから…“別の任務”、与えられていない?」

「『別の任務』?…ううん。何も伝えられてはいないよ」

アリシアはふるふると首をふった。

アグリアス「…そ、そう」

ラヴィアン「だよね…」

ローラ「ね、ねぇ〜」

アリシア「???」

アリシア以外の三人は安心し、笑顔を取り戻した。

そして、三人は「どうして彼女が護衛隊へ選出されたのか?」をおぼろげながらも分かった気がしたのだ。

騎士団の団員一人一人の素質を教官たちはしっかりと見ていたのであろう。

……城から外へ出て、そのことをあらためて三人は実感したのである。