ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

隊長誕生(06)

興奮状態が次第に次第に冷めてゆく三人の女騎士へ女の声が聞こえた。

女の声「そろそろ…やめなよ。三人とも…ケンカはやめて…。こっちへ来て……」

その声にアグリアスとラヴィアンとローラはお互いの顔を見交わした。

ラヴィアン「きょ、今日は…ここまでにしといてやるよ…」

ローラ「…い、命拾いしたね…アグリアスぅ隊長ぅ様ぁ…」

アグリアス「お、お前らも…な……」

三人は剣を鞘へと収めてから、とぼとぼと焚き火の所まで戻っていった。

ばつが悪そうな顔をしている三人へ一人の女騎士が述べた。

女騎士「…よかった。ケガをしていなくて。さて、血気盛んな三人娘さん、わたしの話を聞きなさい。……アグリアスの言い分にも一理、あるよ。確かにわたしたちと王女様は身分が異なる。…わたしたちは平民の中でも上質な暮らしをしていて、他の領土に生きる人々から“上級民”との謗(そし)りを受けることもある。だけど…そうであっても、王族である王女様とは違う。そして…王族・王家の方々は…ものすごい重荷を抱えていることを忘れてはならない。王女様は生まれた時から…数えきれないほどたくさんのことが、あらかじめ取り決められていて…自分では、どうすることもできない。…着る服も食べる物も決められている、ということ。そして、いつも…命の危険がある。…どこかへふらっと、出かけることすらできない。恋愛に限っていっても…王女様は基本的に『自由恋愛』などは不可能な一生を過ごすしかない…。そう、わたしたちとは…根本的に別なんだよ…王女様はね……」

立ったままの三人はしょんぼりしてしまい、うつむいた。

パチパチと音がする。

唇をかみしめている三人の顔は焚き火の色へ染まっている。