ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

恩師(07)

先生「……。『猛(たけ)る火炎』。

すさまじい勢いで燃え広がる炎をすぐに止めることは、誰にもできません。

炎は全てを焼き、焦がし、形あるものの上を蹂躙(じゅうりん)します。

その力たるや、他の追随(ついずい)を決して許しません。

怒り狂った火の前では、なにものも歯が立たないのです。

炎は自らが覆ったものを全て同じ姿へと変形・変質させます。

存在自体が純粋な法則そのものの炎ですが、単純に破壊的・破滅的なだけの害悪というわけではありません。

炎が発するものの一つは、熱です。

近すぎるとただ熱いだけですが、適度な距離を保つならば、これはとても心強い味方となります。

それを利用したものが暖炉や焚き火です。

これが無かったら、寒さをどう凌(しの)ぐと良いでしょうか。

また、食べ物を加熱する際も、火を使います。

このように火と我々は永遠の絆で結ばれた相棒なのです。

さらに、忘れてはならないものに炎が発する光もあります。

暗い道を進む時、手にしたたいまつは、どれほどに人の心を支えることでしょう。

…美しく、明るく、暖かく、そして強い炎をあなたは宿しています。

あなたが表す炎は、あなたの笑顔です。

漆黒(しっこく)の帳(とばり)が下りて、星一つ見えない凍えた夜も、あなたが側(そば)にいてくれるだけで誰もが勇気を得れるはず。

わたしよりもずっといい笑顔で笑えるのだから、自分を活かして。

あなたがあなた自身を活かすことが、周りの人々を活かすことへつながってゆきますよ」

「!!…ッ…せんせぇ〜ッ…」ラヴィアンは泣き出した。

先生「泣いてもいいのです。笑ってもいいのです。あなたの素直さが救いへと変わります。ただ、あなたは笑った方がみんな、喜びます。…忘れないのよ」

「…ッ…は…ウ…はいぃ…ッ…」ラヴィアンはしゃくりあげながら、席まで戻った。

先生「…次は、『大地』。…ローラ、ここへ」

「…はい!」横に座る二人を見たローラは、意を決して立った。

「…ローラには、これを」箱の中から『大地』の結晶を取り出した先生は両手でそれをローラへ渡した。

「…はい」両手で受け取ったローラは結晶を見つめた。