ふるいものがたり

いらっしゃいませ。 このサイトには『ファイナルファンタジータクティクス』の二次創作小説があります。

四人の女騎士(01)

四人の女たちは縦に列を作り、灰色の大きな石畳(いしだたみ)を進んだ。

石畳の周りには草が生えていて、奥には木が何本か立っている。

すれ違う教官へ四人は立ち止まり、敬礼した。

教官が歩き去った後、四人は再び歩き始めた。

四人とも無言である。

四人は石造りの門をくぐった。

列の前にいる女のみ、黒色の礼服姿である。

門を出ると地面は黄土色の土となった。

行き交う騎士団団員たちの姿がちらほらと現れた。

女騎士「…はぁ〜〜、つかれた!」

別の女騎士「ほんと、気疲れっていうの?…肩こったわ〜」

さらに別の女騎士「フリちゃん、頑張ってたからじゃない?」

一人目の女騎士「なに、アイツ!?キサマら、キサマら…て、うるせぇんだよ!お前のどこがそんなに偉いんだよ!?いっつも、偉そうにしててさ、ホントにイヤなヤツッ!!」

三人目の女騎士「まあ、まあ。あれしかできること、無いのだし…」

二人目の女騎士「口だけで他には何もできない、事務坊ちゃんなんだもの…団長の前だけでは、いい格好したいんでしょ?」

一人目の女騎士「あはははははは…だよね〜」

礼服の女「ちょっと…口を慎みなさいよ」

二人目の女騎士「いいじゃない。坊ちゃんがここにいるわけでもないんだし。…アグちゃんだって、ガチガチに緊張してたじゃない」

アグちゃん、と呼ばれた礼服の女「…まあ…それは、そうだけれど…」

一人目の女騎士「アグリアス、わざわざ礼服着てきたんだ。へぇ〜、懐かしいな」

二人目の女騎士「アタシの礼服、どこにしまったんだっけ……?忘れちゃったよ」

一人目の女騎士「あたしのは、アリシアの衣装ダンスに入れてもらってるよね?」

アリシア、と呼ばれた女騎士「うん。入っているよ」

二人目の女騎士「いいな、ラヴィアン。アタシのカビてなかったらいいんだけど……どこいったんだろ?」

ラヴィアン、と呼ばれた女騎士「もし、カビはえてたら捨てちゃって…教官の誰かに話してさ、新しいの用意してもらえばいいんじゃない?」

二人目の女騎士「あー、それいいね。間違って処分したことにしちゃおうかな。…それだと、新品が手に入るし」

アグちゃん「ローラ、礼服を紛失するなんて、ありえないことでしょう!何を言っているの!?」

ローラ、と呼ばれた女騎士「だってえ…」

アリシアアグリアス、この礼服似合うね」

ローラ「アグちゃんはね…カタチから入る女の子なのよ」

アリシア「…礼服で来るように、言われたの?」

アグリアス「ん…う、ううん…団長様に会うと…伝えられて、それで…この方がいいのかなって……」

ローラ「まっじめねー」

ラヴィアン「普段と同じ姿のあたしらが恥ずかしいぐらいだもん」

アグリアス「け…けど、本来、礼服の際は帯剣しなければならない規則なのに…剣、さげないで…行ってしまったし……」

ローラ「それは、いいんではなくて。アタシら鎧のままだったけど、坊ちゃんは何も言わなかったし…」

ラヴィアン「アイツの性格なら、ちっちゃなコトをグチグチグチグチ言いそうなんだけど……今日は、そういうの無かったよね」

アリシア「……急なこと、だったのかな?『護衛任務』自体が」

アグリアス「…考えられるわ」

四人は道を曲がった。

同じ大きさで建てられた平屋がいくつも見えてくる。

アグリアスが三人に振り向いた。

「…私の部屋へ来て。この記章を渡すから」